当店がある鶴福院町…
その北には不審ヶ辻子という地名があります。
読み方はふしがづしといいます。
こんな変わった地名には、
ある歴史上の出来事が関係しています。
時は奈良時代…
元興寺(がんごうじ)の鐘楼は、
夜に鬼が現れると恐れられていました。
そこで、元興寺の童子が、鬼を退治しようとしました。
その童子は怪力の持ち主で、鬼を追い詰めていきます。
しかし、決着がつかないまま朝を迎え、
鬼は逃げ出しました。
童子も追いかけましたが、鬼はある細い道で消えました。
その細い道が、『不審ヶ辻子』
鬼が消えてしまった不審な辻という意味で名付けられ、
現在までこの地名が残っています。